11月2日、母校の大阪市立東生野中学校の学園祭で、『ミチコ先生とマーマレードと対馬丸』を全校生徒に聞いて頂きました。現在の川田校長が同級生です。8月7日の独演会以降、約3か月ぶりにこの話をするので緊張しました。しかし、不思議なくらい体育館の中の空気が良かったんです。
ここ数日、初めに何をしゃべろうか、どう自己紹介しようかと、悩みました。13歳から15歳の学生に、上から目線の先輩のメッセージは要らない。先の戦争のことや、今のロシアのことを言われても受け止められるだろうか。私は話したいことを、どんどん削りました。そして、私の中学時代の思い出が今の講談師の私につながっていることと、『疎開船』『箝口令』の言葉の説明をして、日本も今のロシアと同じような過ちをしてきたと話ました。
私は、これまでの経験以上に、伝わるように伝わるようにと、会場を見回して語りました。その結果、とても気持ち良い時間が流れました。どこから雑音が聞こえることもなく、咳一つ聞こえず、まっすぐ見てる子も、少々動く子もいたけど、先生方はその存在をスタッフに徹して、体育館に溶け込んでいるように思いました。川田校長初め、綿密なご準備のおかげです。
またまた、これは誰にお礼を言えばいいのかと思うに、見えている方々の向こうに、見えていない方々のお力を頂いているようです。90歳になられる岡島先生や多々見先生もきてくださいました(校長室の写真の右のソファ)。本当にありがとうございました。南照